- 専門技術(experitise)
- 専門的職業人は特定の知識と技能もつ専門家
- その専門技術は長期に渡る教育と経験により獲得される
- 専門的能力の客観的基準→普遍的
- 知識や技能についての基準→時と場に無関係に一般的な適用が可能
- 専門的知識は元来知的なもの
- 記録して保存しうるもの
- 技能や技術は現在においてのみ存在
- ひとつの歴史を有し、その歴史に関するある種の知識は職業的能力に必須
- 専門的知識や技能の拡張や伝達のためには研究や教育の機関が必須
- 新聞、雑誌、会議および実務-教育間の人的交流により、あるショック業のアカデミックな分野と実務的分野との接触が維持される
- 職業専門的な専門技術には普通の商売に欠けている幅(breadth)という次元がある
- 「幅」=その社会全体の文化的伝統の一部である。
- 職業人は、自分が置かれているこのような広い伝統を意識しているときにのみ、自分の技能をうまく適用することができる。
- 習得された専門的職業は「学ばれる」もの
- 社会全体の学習組織の一部であるから
- 職業教育の2つの側面
- 広い、リベラルな文化的素養を与えること。
- @社会の普通教育の機関
- その専門的職業についての専門的な知識や技能を与えること。
- @専門的職業自体が運営するorそれと密接な関係にある特別な機関
- 責任(responsibility)
- 専門的職業人は、社会が機能する上で書くことのできない健康や正義の増進といった業務を遂行するところの、ある社会的な関連のもとで働く実務的な専門家。
- すべての職業の顧客は、個人・団体を問わず社会そのものであるが、その職業が社会の存立や機能にとって欠くべからざる必要性を持っていない場合は職業的専門人ではない。
- その仕事が社会にとって有する必須かつ一般的な性格とその技能の独占が、その専門的職業人に、社会のその仕事を要求するときに、その仕事を遂行する責任を課すことになる。(ややこしい日本語なので私の理解を元に改めた)
- 団体性(coporateness)
- 専門的職業の成員は有機的統一体の意識と素人とは別種の集団であるという自覚を共通に持っている。
- 専門的職業能力に必要な長期間の教育・訓練・共通の仕事の結びつき、および特有の社会的責任を共有していることに起因
- 統一体の意識の表れ
- 専門的職業的能力の基準の定式化・適用
- 専門的職業上の基準を確立・強制する専門的職業組織そのもの
- 専門的職業組織の一員であること
- 専門的職業人としての資格
- 素人から公にはっきりと区別された専門的職業人かどうかを判定する基準。
- 専門技術+責任に加えて
- 専門職業的能力が何の関連もない領域で発揮されることを成員に対して禁じる
- 種々の理由により専門職業的能力を持っているのだと主張する部外者に対し自らの保護を要求する
- 協会組織or官僚組織の形態を取る
- 将校という専門的職業はプロフェッショナリズムの基本的な基準に合致
- 将校がプロフェッショナリズムの理想に近づくほど最も強力かつ効果的
- 逆もまた然り
- 将校の専門的技術
- 「暴力の管理(The management of violence)」(by ハロルド・ラスウェル)に要約できる
- 軍事力の機能=武力を使った戦いを成功させること
- 将校の業務
- 軍事力の編成、装備および訓練
- 軍事活動の計画
- 戦闘の内外でその作戦を指揮すること
- 第一の機能が暴力の適用であるような人間組織を指揮し、動かし、統制すること=将校に特有の技能
- 陸海空軍の将校に共通
- 近代軍隊に存在する他のスペシャリストから軍将校を区別
- 将校の技能は、総合的な研究と訓練を要する極めて複雑な知的技能
- 技巧(クラフト、主として機械的なもの)や手法(アート、独得の譲渡し得ない能力)でもない。
- 暴力それ自体の行使ではなく、暴力の管理である
- 暴力の行使主体は下士官兵
- 職業軍人の能力についての同一の基準は時と場を問わない、普遍的なもの
- 将校という専門的職業は歴史を持つ
- 暴力の管理は単に現存の技術を学ぶことでマスターされるものではない
- 軍事技能をマスターするには、一般文化についての広範な素養が必要である。
- 歴史のある段階における暴力の組織化と適用の方法は、そのまま、その社会全体の文化の類型と関連している。
- 将校の責任
- 社会は将校の専門技術たる暴力の管理が、社会的に認められた目的のためのみに利用されることを要求する
- 将校が自己の都合のよいように専門技術を使用すれば、社会組織が破壊される
- 将校の技能は暴力の管理であり、その責任はその顧客たる社会の軍事的安全保障である。
- 将校の動機付け
- 技能に対する愛情
- 技能を社会の利益のために利用するという社会的義務観念
- 金銭ではない
- 十分な報酬は上の動機付けを確実にしうるだけ
- (熱烈で一時的な愛国心に鼓舞されるが、暴力の管理においては自己を完結させようという確固とした永続的な希望を持っていない)市民兵でもない
- 知的技能は厳しい研鑽によりマスターされ、
- 人間との関連において技術的知識を適用することによりテストされる。
- 経済的手段により規制されるものではない
- したがって、将校は、同僚・部下・上官および国家に対する自らの責任を示すような明確な手引きを必要とする(よくわからない。)
- 軍隊機構内部における将校の行動は、数多くの複雑な規則や習慣、伝統により縛られる。
- 社会との関連における将校の行動は、自らの技能が、その政治的代行者である国家を通じて社会的に認められた目的に対してのみ用いられるのだという意識によって導かれる
- 将校の責任は第一に国家に対して存し、将校の国家に対する責任は、専門的技術のアドバイザーとしての責任
- 将校は自分の専門的能力の範囲を超えて他と関わりを持った決定をその顧客に押し付けることはできない
- 将校は専門領域において顧客の必要とするものを説明し、
- どうすればこれらの要求を満たしうるかについて顧客に助言を与え、
- 顧客が自分の決定を行ったときには、その決定を実施する上で顧客を援助しうる
- だけである。
- 将校制度の団体的性格
- 将校制度は公共的な官僚化された専門的職業である
- その専門的職業に就く法的権利は、慎重に確定された団体の成員にのみ与えられる
- 将校団は国家の創造物以上のものである
- 安全保障という機能的命題が将校団を1つの自律的な社会単位に仕立て上げるような複雑な専門的職業上の諸制度を生み出す
- この社会単位に入るのは必要な教育・訓練を経て、最低限の専門職業的能力を有する人々に限定
- 将校団の団体的構造には社交クラブ、協会、学校、…も含まれる
- 将校団は肉体的社会的に閉鎖的
- 将校と素人or文民との区別は、公には制服と階級章による
- 将校団の官僚組織性(引用別記)
- 非専門職業的な「予備役」
- あくまで補充に過ぎない。
- 国家が危急の際に必要とされる規模の将校団を国家が常時維持することができないゆえ
- 永続的な将校団への加入は制限を受ける
- 予備役は生え抜きの(おそらく、eliteの訳)将校の専門職業的技能レベルに達することはない
- ゆえに予備役の大多数は階級組織の中では以前よりは低い階級に付けられ、より上位の階級は生え抜きの将校により独占される
- 生え抜き将校は集団として、その専門職業的能力ゆえに予備役を専門職業的技能や伝統の面での教育・教化を任される
- 予備役は一時的に専門職業上の責任を果たすに過ぎない
- 予備役の人の基本的な社会的機能は別のところにある。
- 動機、価値、行動はしばしば生え抜き将校のものとはしばしば著しく異なる
- 下士官兵との区別
- 官僚制機構の一部であるが、専門職業的官僚制の一部ではない
- 徴兵により集められた兵は将校のような知的技能や専門職業的な責任のいずれも持っていない
- 下士官兵は暴力の使用においては専門家ではあるが、暴力の管理の専門家ではない
- 彼らの職業は、商売(trade)であって、ここでいう専門的職業(profession)ではない
- これらは将校団と下士官との根本的な差異を形成
- この差異は世界中の軍隊において両者の間に普遍的に画される明確な一線に反映されている
- もしこの断層がなければ、単一の軍隊的ヒエラルヒーがあるだけである
- 実際は、組織のヒエラルヒーを不連続である
- 下士官兵の中に存在する階級は職業専門的ヒエラルヒーを構成していない
- 下士官兵の階級の上下は将校団のものより流動的
- 将校と下士官兵は相互に移行を排除
- 例外はある
- 将校の資格として必要な教育・訓練は、下士官のしての長期間の軍務とは通常比べものにならない
将校団は、官僚的専門職業であるとともに官僚的組織である。この職域の内部においては、能力の大小は階級のヒエラルヒーによって区別される。また、この組織の内部においては、業務は職位のヒエラルヒーによって区別される。階級は、個人に備わったもので、経験、年功、教育および能力によって測られた彼の専門的職業上の業績を反映している。ある階級への任命は、通常、国家によって決められた一般原則を用いて少公団地震によって行われる。補職は、通常、階級の任命に比べると外部的影響をある程度受ける。あらゆる官僚制において、権威は職位に由来する。また、専門職業的官僚制においては、職位に就く資格は、階級に由来する。将校は、その階級に応じて一定の業務や機能を果たすことが認められる。彼はある職位に補職されたがゆえに、階級を受け取るのではない。実際には、この原則に対する例外は存在するけれども、将校団の専門職業的性格は、職位のヒエラルヒーに対して、階級のヒエラルヒーを優先させることにある。
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